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Back & Forth in Home⑤

2018, 08, 06_パース1日目 昨日グラスゴーから電車で一時間ちょっとの町「Perth」へやってきた。 かつての家主ジャッキーに会いに。 グラスゴーで一年と数ヶ月一緒に暮らしたジャッキーはエディンバラ出身のスコットランド人。駅に迎えに来てくれ、ハグを交わして車で家まで。 グラスゴーで生活を始める時も、ジャッキーがcentral stationまで車で迎えに来てくれたな、と思い出し、車が「NISSAN」から「TOYOTA」に変わっていることに気づく。 家に着いてまず、母から預かったプレゼントを渡す。そしてふたりでワイン。 ソファに落ち着き、お互いの今の仕事のことや、ジャッキーの食事制限の話、滞在中の予定について話す。「前に一緒にスカイ島に行ったのはもう3年前?時が経つのは早い。」などと言いながら。 豪快に笑うところ、質問攻めにするところは相変わらず。言ったことをすぐ忘れるところも。出かけるプランを話し合うときの地図やタブレットをさす細い指に平たい爪。懐かしい。 なにより、家にあるものの色がジャッキーらしい、と感じさせてくれる。場所が変わってもそれらは何も変わっていない、と私には映る。 「去年おじさんが亡くなった。」と部屋には男性が写った写真パネルがいくつか飾ってあった。ある写真を指して、映画「The Italian Job」のシーンに似てると言い、スマートフォンで映画の予告編を一緒に見る。 そしておじさんの家からもらったという絵も部屋に2枚飾ってあった。 夕方、町を一緒に歩きジャッキーによるミニ観光ツアー。歴史あるこの町には旧市街も残っていて、そこは中世ヨーロッパの空気が色濃くまた趣がある。 少し歩けば丘もあり景色が広い。 「『グラスゴー』はゲール語で緑の土地という意味だけどこっちがほんとの緑だ」と自然豊かで空気の澄んでいるここでの穏やかな暮らしが気に入っている様子。立ち寄ったパブの雰囲気もグラスゴーとはまた違い、和やかな感じ。 彼女は町のいろいろな建物の話をしてくれる。アールデコ建築が特に好きで、前に 「もし、どんな才能でもあって、なんでも仕事が選べたら何になりたい?」と質問したとき 「建築家」と言っていたのを思い出す。 「明日誕生日でしょ?何がしたい?」と、もの忘れの酷いジャッキーに指摘され、自分の誕生日を忘れていたことに気づく。 今日は丘か谷か、歩きに行こうと思う。


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