Back & Forth in Home②
2018, 08, 03_グラスゴー2日目 日本とイギリスの同日になるよう、こちらの午前中にこのジャーナルを更新しようと思う。 なので今日はイギリス時間の2日(一日前)のことを書くことになる。 時間のズレ。 9月の展示の際にはこちらで買った使い捨てカメラで撮った写真を展示しよう、と決めた。 取り消しも修正もできないのがよい。その時々に感じたHOMEを記録していく。 - まずはスーパーで買い出し。近くに「LIDL」というドイツ系のリーズナブルなスーパーがあるので午前中そこまでショッピング。 無音のスーパーに入るとこれもまた懐かしい。日本のように音楽や安売りのアナウンスなど一切なく、その静けさが心地よい。 いつも冷蔵庫に入れていた、種なしブドウ、フムス、パン、牛乳、チーズ、ハム、ビールを購入。日常ふつうにやっていること(ルーティンというやつか)が一番自分をほっとさせてくれる。帰ってきた感覚。 スーパーの独特な匂いもまた、ここに住んでいた頃の日常の中に連れ戻してくれる。
スーパーで買ったものでランチをすませ、昼すぎには火事にあった母校(Glasgow School of Art)の様子を見に、街の中心へ。 なんとなく体の感覚で道は覚えているつもりの、一本筋を間違えたり、思ってた行き方が見当外れだったり。記憶も体感もすべてが更新されている、と感じるけれど、この街の人たちを見ると時間が止まっているような不思議な感覚に襲われる。 まったくと言っていいほど今の時代、流行を感じない彼らの服装。私がはじめてここに来た2012年から何も変わっていない。 火事の影響で学校のまわり四方の道が閉鎖され、近くまでは見に行けなかった。 通っていたパブを覗き、グラスゴーに着いて初ビールを飲む。とりあえずグラスゴーのビール「TENNENT'S」で。 「We don't use it any more.」と使われなくなった1ポンド硬貨を渡した私に若いバイトの女の子が言った。そういえば、紙幣のデザインも変わっていたな。 当時私の住んでいたAlexandra Paradeという地区は、街の東側の庶民的なエリアに位置する。グラスゴー特有の赤茶の「tenement」(集合住宅)に住みたく、そこで見つけた部屋は住むほどに快適になった。それは今では姉のような存在のスコットランド人の家主であるジャッキーのおかげでもある。 住んでいた当時、パスタやサンドウィッチ、お総菜を買いに行っていたお気に入りのイタリアンレストランが家の近く、向かいの道にあった。美味しいし、街からはずれているからやっぱり潰れてない!と店があることを喜び、スパゲッティを夕食用に買う。自炊の時もパスタばっかり作っていたな、と思い出す。 台所でパスタを温める。台所の匂いが、グラスゴーに来る前に住んでいたロンドンの家のキッチンを思い出す匂い。食器を洗う時に特にそう感じるから、洗剤かな。 今日はこれからルイーズとの打ち合わせにまた学校近くへ。 このプロジェクトのおかげでこうして彼女に会えることが、うれしい。